「アーティスト」と、
自ら名乗ることへの抵抗がある。
他人が名乗ってるのはどうでもいいけど、
自分が名乗るのは気がひける。
こっぱずかしさというか、
おこがましさというか。
昔からその感覚は変わらない。
「アート」というものが
クオリティの基準だと考えている点が
その要因だったりする。
心揺さぶられるかどうか、というシンプルな基準。
世の中には様々な創作物があって、
それを作る人々がいる。
画家、彫刻家、造形作家、映像作家、
音楽家、写真家、文筆家などなど、
さまざまな表現手法を用いた制作者たち。
制作された作品は数あれど、
「アート」として存在できるか否かの、
その答えは作り手ではなく
受け手の中にあると思っている。
自分以外の誰かが「アート」と感じたかどうか。
作り手が有名無名に関係なく
その作品が凄みみたいな何かを
放っているかどうか、が大事で、
職種も表現手段も関係ない
生み出されたモノの持つ生命力。
だから、
自らアーティストと名乗ることは
自分の制作物のクオリティが
常にアートと呼べるレベルのものだと
全肯定しているように思えてしまって
なんだかむずかゆくなってしまうのだ。
デザインの仕事をしていると
デザインがアートか否かという問いに
触れる機会が昔からよくあったりするので
余計にアートという言葉について
敏感に考えてしまうのかもしれない。
もちろん、その問いの答えは、
「モノによる」としか言いようがない。
たぶん「アーティスト」を
「表現者」ぐらいユルい言葉で
受け止められればいいのだろうけど、
アートというものが、以前に比べて
小難しい評論家や専門家の築いた
評価の城壁から解き放たれて
ずっと身近になったと感じるだけに、
アートとは何か?という自分なりの考えを
流されず持っておきたいという気持ちが
より高まっているような気もしている。
